2008-01-01から1年間の記事一覧

何か書く

冷蔵庫の中を クジラが泳ぐので 朝からジュースが飲めない のだが、扇風機の 掃除をしているうちに 付け合せの菜っ葉は 鮮やかに茹であがり もう夏ではない、と 人が三人おしゃべりする

下書き

伸ばした舌の先に ビルがある 冷たい窓枠の、震える 階段のない腕で わたしたちは穴を掘った 積乱雲の静寂に 茂る葉が わたしたちのホームあと少し、かな。

続き

台所で人形を洗っていると まだ生きた人しか洗ったことがないのに 自分の死体を洗っている気がして かわいそうな感じがしました 列車が到着したので あまり混んではいなかったけれど 代わりに習ったばかりの 笹舟を浮かべておきました すでにお義父さんは乗…

書きかけだけど

台所で人形を洗いました まだ生きた人しか洗ったことがないのに 自分の死体を洗っている気がしてきて かわいそうな感じがしました 列車が到着したので あまり混んではいなかったけれど 代わりに笹舟を浮かべました どこか前の駅から すでにお義父さんは乗っ…

紙の水面から沈んでいく 鋼鉄の季節、眼はあなた 乾いた舌で皮脂の 履歴が記された頁を朗読する 対岸にある排水機場の細かい部品が 錆びて赤茶けていく、その過程 時間はあなた

拡散

砂漠の真ん中に ペンギンの死体があった 拡散する光の祝福を受けて 左右非対称に腐れていた 年老いた男はか細い腕で 窓を閉めた 風で砂が入ってこないように

童話の続き2

深夜、童話は考えます どぶ川の隣を行く 細長い貨物列車の続きを 眠っている人が輪郭を曖昧にするので おさめようとするのですが またはみ出してしまいます昨日は女房と子どもが用事で外出していたので普段できないことをしました。家の片づけをして、ミスタ…

童話の続き

水は水の中を流れていきます 太陽の光がゆっくりと反射して 椅子に座っていても 遠いところまで見渡せます どうして手があるのか その日はよくわからなかったのです

「笑いと涙のBen’sCafe・ぽえとりー劇場」

「笑いと涙のBen’sCafe・ぽえとりー劇場」出演してきました。 声をかけてくださったジュテーム北村さん、鈴木ゆかりさん、縫みちよさん、香瀬さん、ありがとうございました。またいつかお会いしましょう。 肝心の岡部淳太郎さんが抜けていた…お会い…

お知らせ

4月20日(日) 「笑いと涙のBen’sCafe・ぽえとりー劇場」 に出演します。 詳細はこちらをクリック。

久しぶり

ここ一ヶ月ほとんど詩を書きませんでした。面白いように言葉から逃げていたような気がします。少しずつ書いてこうと思います。こんなに長いブランクは5年ぶりくらい。その時は半年近く書かなかったけど。