朝、一人の銀行強盗が
なくした僕のブランコを
届けに来てくれた
特に困ったいたわけでもなかったが
なければないで
少し不便にしていた
花びらが後から
僕の名前を呼んだ
他の名前を呼ばれても
たぶん気づかなかった
何も無い、
があった
空から
何も無い、
が降って
何も無い、
に優しく
積もった
何も無い
ただあなただけが椅子に座り
靴のサイズを
気にかけていた
リトマス試験紙が
赤く反応した日
側にはやかんがあって
湯冷ましが半分
入っていたはずだった
あの時は雲について考えていた
とまだ先のことのように
あなたは告げた